お葬式の基礎知識

葬儀用の靴は黒色でシンプル、地味な物と分かってはいても、ヒールの高さや形・ストラップの有無など、女性の靴は多種多様で迷ってしまう事が想像できます。具体的にどういう靴を選べば良いのか、手持ちの靴はマナー違反ではないのか気になるのと思います。
今回の記事では、参列するにあたって望ましい女性の靴についてお伝えします。

ヒールの高さや選び方について

ヒールの高さや選び方について

お葬式に履いていく靴の選び方の中でもヒールの高さや太さ・形・素材などの選び方が一番疑問が多いと思われます。最初に、葬儀でのヒールの選び方や注意すべき点をお伝えしていきます。

まずはヒールの高さですが、一般的には、3~5cm程度が好ましいとされています。3~5cm程度であれば、高すぎず低すぎず程よい高さとなり、フォーマルな印象がありながらも必要以上に華美な印象を与えません。注意したいのが、6センチ以上のヒールは高い部類に入りヒールがあまりも高いと足元から全体が派手に見えてしまいます。

ヒールの太さは、可能な限り太めのものを選びましょう。安定感があり疲れにくいという実用性に加え歩いた際に音が鳴りにくいというメリットもあります。ピンヒールほど細くなければ問題はないのですが細くなればなるほど、ファッション性が強く出てしまい、華美に見えるので避けましょう。

ヒールの形は、派手に見え歩いた時に音が目立ってしまう先端がとがっていて細い物や、安定感があり歩きやすいつま先から土踏まずかかと部分までヒールが繋がっている物はカジュアルなので葬儀の場にはふさわしくないので避けるべきです。それに伴いファッション性が高い物や、個性的なデザイン、派手・華美な印象を与える靴はやめましょう。

ヒールの素材は、本体部分と同じ素材で覆われた物や、違う素材であってもシンプルな黒一色の物にしましょう。
光沢があるものやキラキラと装飾が付いているものは避けます。

華美に見えないからと言って木目調の物も、カジュアル過ぎてしまうのでやめましょう。

余談ですが、底部分がゴム等の柔軟性がある素材なっていると歩いた際に音が鳴りにくく静かなのでおすすめです。

靴の具体的な種類とヒールの必要性について

靴の具体的な種類とヒールの必要性について

前述でヒールについて詳しくお伝えしましたが、靴自体の具体的な種類やヒールの必要性については触れていないのでこちらで詳しくお伝えします。

一括りに靴といっても、女性用の靴には沢山の種類があります。基本的につま先やかかとに余計な露出がなくカジュアルな印象を与えないパンプスが無難とされています。パンプスと聞いて底がフラットなぺたんこ靴も想像する方がいらっしゃるかと思いますが、ぺたんこな靴はあるきやすいですが同時にカジュアルな印象を与えてしまいます。

妊婦さんやお年寄り、怪我をされている方など何か特別な理由が無い限りは、ヒールがあるパンプスを選びましょう。

また、つま先の形は尖ったものよりも、ゆるやかなラウンドトゥや少し角ばったスクエアトゥで個性的なデザインや派手・華美な印象を与えない物を選ぶようにしましょう。

注意したい点として、ローファーは制服と合わせることも多い為フォーマルだと感じがちですがローファーという名前は怠け者という意味から由来している為、葬儀などの正式な場には向かないと言われています。

しかし学生の制服にはローファーを合わせて履くことが多く、それが冠婚葬祭では正装とされますので学生はローファーでの参列は問題ありません。

靴の素材やストラップなどの付属品について

靴の素材やストラップなどの付属品について

靴の素材については、葬儀で履く靴の素材は天然あるいは合成の皮革や、布製のものが一般的です。エナメルは光沢感が出てしまうので避けた方が良いでしょう。

スエード素材は殺生をイメージさせるのでやめましょう。冠婚葬祭の場ではタブーとも言える「殺生」という点において本革も本来ならば避けた方が無難ですが、近年では靴の素材として本革はごく一般的なので必ずしもという訳ではありません。

ストラップについてですが、シンプルなデザインのパンプスにはストラップが付いた物も多く安定性が高い為に選ぶ際に重要なポイントとなってきますが、葬儀で履くパンプスのストラップについては付いていない物が一番シンプルで良いですが留め具などが金属ではなく光らないものであれば許容範囲とも言えます。しかし、かかと部分にストラップが付いている様なバックストラップタイプは避けましょう。

ストラップと同様に、リボン付きのブラックフォーマル用シューズも多く販売されていますが、リボンは装飾品に入るのでストラップと同様に付いていない方が無難ではあります。
本体部分と同じ色や素材で小ぶりなリボンであればまだ許容範囲ですが、ラメや光沢が入っているものはやめましょう。

足元は自分で思っている以上に意外と目立ちますので注意が必要です。